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★★★
女性が経営する古本屋を取材してまとめた本。
それぞれどういった経緯で古本屋を開くに至ったのか、興味深く読めました。
ここで紹介されている古本屋に行ってみましたが、とってもお素敵でした。
自分の好みの本を、同じ趣味の人に売る。
本好きな人にはたまらないでしょうね~。
いいなぁ。憧れる。
(2008年8月読了)
★★★
セクシャルマイノリティーに興味があって読んでみたのですが、男と女の境目はかくも曖昧だったのか!と、価値観を揺さぶられるようなエッセイでした。
世の中にはゲイや性同一障害の人や、作者のように男性化/女性化がそれぞれ強い時期がある半陰陽の人など、一概に男女の定義づけができない人もたくさんいる。
でも世界のシステムは男と女の完璧な二元論に分かれていて、マイノリティには生きにくい世の中になっている。
その方が社会として管理しやすいし、事が事だけに日本では問題が表面化せず、生きづらい思いをしている人がいる、という現実。
性別に立脚する男らしさや女らしさというイメージも、こんなにも脆く儚いものだったのかと思うと、世界が違って見えます。
私自身、遺伝子的には女性(多分)ですが、精神的には男性的な部分もあり、完璧に女性かどうか危ういものです。
エッセイの語り口はとりとめがなく、作者の感覚も男と女を行ったり来たりしたり、複雑に絡み合ったりしていて(当たり前だけど)ちょっと混乱したけど、面白かったです。
(2008年8月読了)
★★★★★5つ!
江戸時代に実在した力士・雷電と、商人助五郎を描いた物語。
ときは天明、度重なる飢饉や一揆で苦しむ貧しい庶民を、雷電は相撲を取ることで希望を与えていく。
決しておごらず天性の体格を生かして自己鍛錬を重ねていく雷電だけでなく、彼の良き理解者として支える助五郎の気骨や人情もまた、すがすがしく心洗われる。
一番印象に残ったのは、大火事や天災の後に、雷電が赤子たちを抱き上げ厄災祓いをするシーン。
この場面は何度も繰り返し描かれるが、搾取し利権をむさぼる侍達とは対照的に、民衆を励ます存在として己のすべきことをこなす雷電の、民草への優しい視線に心打たれる。
また、この時代の庶民の生活が丹念に描写されており、リアリティ溢れる重厚な奥行きを物語に与えている。
ただ、時間軸が前後しながら描かれていくので、頭の中を整理しながら読み進める必要があり、読みにくいと感じる人が多いかも。
(2008年5月読了)
★★★★
やっぱ面白いです。
内部闘争に巻き込まれたために出世コースから外されたキャリアの鮫島が、現場の刑事として欲望の街・新宿で孤高に奮闘する、という設定だけでこのシリーズは成功したと思う。
警察小説として一番おいしい設定だよな。
シリーズ最新作。
せめぎあい対立しながらも、己の正義を信じ全うしようとする鮫島達の姿には熱いものを感じる。
ただの綺麗なアイコンではなく、自立して行動する明蘭という女性の造形も良く描かれている。
今までの因縁の仙田・香田とのエピソードも終わりを告げ、そろそろシリーズ完結を感じさせる。
次巻、晶との関係に進展がありそうな予感。
(2008年3月読了)
★★★
結末が予想できないジェットコースターストーリー。
どんどん加速度が増す波乱万丈な展開に引っ張られ、熱病に冒されたように一気に読んでしまった。
日常を逸脱していく主人公の現実は過酷だが、その諦念の底にはユーモアも感じられ、爽快。
リアリティなさ過ぎな設定なんだけど、主人公の喪失感や自暴自棄ぶりには少し感情移入できた。
荒削りだけど、面白かった。
(2008年2月)
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大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。