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豚がつづる読書ブログ
箱庭図書館 (集英社文庫) 箱庭図書館 (集英社文庫)
乙一

集英社 2013-11-20

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★★★

WEBの企画で募集した読者投稿作品の中から、乙一さんが「リメイク作品」を選びリメイクした短編集。

乙一のオリジナルじゃないのかあ…と少々ガッカリしましたが、全てが乙一作品らしい感じに仕上がっているのがさすがです。

好みだったのは、「青春絶縁体」というお話。
クラスでは浮いていて青春と絶縁しちゃってる「僕」が、文芸部の女性の先輩とは気軽に罵り合うことができる…というお話なんですが、身近にいそうなキャラクターたちの一挙一動がリアルで何とも良かった。
この時代特有の青臭い自意識に苦しむ中、深呼吸できる場所を見つけた彼らの奮闘がほほえましかったなあ。

「ホワイト・ステップ」や「王国の旗」というお話も、忘れがたい余韻が印象的でした。

ただ「ホワイト・ステップ」は乙一の某過去作品に似すぎていて、素晴らしい話だけどどうなのこれ…って思いました。

(2014年5月読了)
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★★

4編の短編集。

乙一さんは、劣等感、孤独、疎外感といったものをうまく描いた作品が多い気がします。
共感を持って読めるし文章もわかりやすいです。

でもこの短編集は、どこかで読んだことがあるような話が多くて、新鮮さが足りなかった。。

(2007年8月読了)

★★★★

殺された少女の視点で描かれた物語。

違和感なく、淡々と描写されていき、妙な感じ。
それがかえって不気味。

殺した犯人が死体を隠そうとするサスペンスも手に汗握る。

結末もクール!
すげえや。

(2007年5月読了)
★★

表題作はほのぼのとした狂言誘拐もので、途中で結末が予想でき、少し物足りなかった。

マジック(驚天動地?のどんでん返し)が味わえなかったのが残念でした。

でもこのお話はそんなガジェットが主眼ではなく、主人公の傍若無人ぶり・成長ぶりにわくわくいらいらさせられるところに主眼がある気がします。

こんな子いたら可愛いかもね。迷惑だけど。。

(2007年4月読了)

 

★★★

今まで黒乙一しか読んだことなかったので、この小説の切なさ具合にびっくりした。

不全感で縮んだ自我を肯定できるのは、他人の愛情にほかならない。
主人公たちの孤独と、同じくらいの優しさを強く感じることができた。

読んでいる最中ずっと「Calling You」の曲が頭の中で鳴っていた。

(2007年2月読了)
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読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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