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豚がつづる読書ブログ
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★★★★★5つ!

ぎりぎりの境界線に立つ人間の心境を全部書かずに、とぼけた雰囲気でくるんで表現してるところがイイ。うまい。

「蜆」「ボロ家の春秋」など、憎悪をちらつかせながらもユルさが漂ってる話が多い。それが不思議と心地よい。


どこへでも行けるというわけではないけど、今いる場所が苦界というわけでもない。
ここで苦しみながらやり過ごしたり戦ったりするのも意味があるかな。って思った。

卑小な世界に埋没しながら憎悪を握った自分の姿が、よく見えました。

(2007年7月読了)

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★★★★

信長と紀元前のローマ皇帝ヘリオガバルスを結びつけ、物語は1930年代のベルリンと戦国時代の日本を交互に展開していく。

奇想天外度高し。
タイトルからして異様。
トンデモになりそうなところを衒学的趣味あふれた硬質な文章が救っている。

ヒトラーまで出てくる最後のあたりは前半の吸引力が弱まり、尻すぼみな印象を受ける。
交互に展開してゆくそのバランスが、物語の座りの悪さを助長している気がする。

とはいえ新たな信長像の解釈を提供してくれたので、結構楽しんで読めました。

(2006年12月読了)
★★★★

デタラメ精神科医伊良部の診療室シリーズ第二弾。

患者は伊良部に振り回されているうちに、自らの過ちに気づき自然治癒していくというパターン。
毎度、予定調和的な展開に「大人のおとぎ話」として安心して読める。

中でも「女流作家」は現代の文学や映画のシビアな状況に対する著者の考えを思い切り盛り込んで、前のめりな感じが良かった。

何にも考えずに読めます。

(2006年11月読了)
★★★★

色川武大は、「狂人日記」のあまりの凄絶な狂気と暗さに、わーどうしようーと泣きそうになったが、この2作品は暗い中にも底辺の人々への愛情が感じられて、暖かみがあった。

色川武大は、はずれ者やどうしようもない人を活写させたらすごくうまい。
多分本人もどうしようもない人だから・・・? 

(2006年2月読了)

★★★

数年前亡くなったプロサーファーの小説。 

正直、つたない文章で感動が伝わりにくい気がしたけど、素直に読めました。
ガンという題材ながら、そこはかとなく文章にユーモアを感じるのは、著者の人柄だったのではないかと思った。

自分がガンになったら人に何を伝えられるか。家族がガンになったら自分は何ができるか。
考えさせられた。 

(2006年3月読了)

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プロフィール
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sis
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趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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