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豚がつづる読書ブログ
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夜の底は柔らかな幻 上 夜の底は柔らかな幻 上
恩田 陸

文藝春秋 2013-01-12

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夜の底は柔らかな幻 下 夜の底は柔らかな幻 下
恩田 陸

文藝春秋 2013-01-12

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上巻★★★
下巻★★

忌まわしい記憶が残る、かつて捨てた故郷<途鎖国>を訪れた美邦。
ここでは、毎年<闇月>に特殊能力を持つ<在色者>たちが山の奥に集い、<ソク>に戦いを挑むことが許されているという。
それぞれの思惑をかかえ、在色者たちが入り乱れてのゼロ・サム・ゲームが、いま始まった―。

恩田陸版アクションダークファンタジー小説。
世界観や用語が説明されないまま話が進んでいくので読み手は混乱の中に放り込まれるが、それでも読者を魅きつけてやまない筆力はさすが。

外側から渦巻くように物語は核心に向かって突き進んでいき、まるで悪夢のような異世界に紛れ込んだような体験が出来る。


以下、愚痴です。
結局いつもの恩田さんのアレですよ、上巻は良いのに下巻はグダグダってやつ。
上巻でケレン味のある面白げな世界観やらキャラをいっぱい出して、すごい展開が来るぞ来るぞと煽っておきながら、終盤は不完全燃焼、肩すかし、わくわく感台無し。

恩田さん、広げた風呂敷をたたむ気がないんだね。もう長編を書く体力がないんじゃないかな。
同じ表現や慣用句を何度も繰り返したり、改行しまくってたり、全体的に文章が雑だし。

善法刑事の母親はなぜ首なしなのか説明されないし、主人公の秘めた能力もチラ見せで終わったし、とにかく消化不良な読後感。

前半はわくわくどきどきするのに、読み終えた後は「時間を返せ!」と言いたくなる。
前半が面白かっただけに、ほんと、もったいない。

恩田さんの長編はもうおなかいっぱい・・・。しばらくいいや。


(2013年7月読了)
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読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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