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豚がつづる読書ブログ
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★★★★

歴史から抹消された伝説の女教皇。
教皇庁はいまだその実在を否定しているーー

惹句にひきつけられて、一気に読了した。
絶対的な男性優位の社会の中で勉学に打ち込み、男装をして信念を貫くヨハンナの姿は清すぎてまぶしい。

男尊女卑やジェンダー論などの現代的な視点もあり、かなり読みやすかった。
ロマンスもあり、ドラマチックな展開が大河歴史少女マンガのよう。
映画化されるらしいけど、宝塚で演劇化しても面白そう。

(2007年12月読了)
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★★★★

息子を強盗に殺されたことが原因で、妻とも別居したメイコン。
骨折し実家に戻ったメイコンに、無神経なまでに距離を縮めてくるミュリエル。
二人の関係がもたらす新たな転機。

ありふれた日常を描いているだけなのに、惹きつけられるように読み進めていった。
登場人物たちに寄り添った作者の温かい語り口が、福音のように感じられるからかもしれない。

「ある一定の年齢を過ぎた者には、失うものを選ぶ選択の余地だけが残されている」の言葉が胸に刺さる。

人生の迷いや痛みを和らげる良薬本でした。

(2007年11月読了)
★★★★★5つ!

中盤は単調に感じてしまったが、それは全て結末に至るまでの布石にすぎなかったのだと震えた。

寓話めいた雰囲気の中、飲んだくれで無茶な性格のへスターが異彩を放っていて、好き。
その後の彼女の気持ちを思うと、胸がはりさけそうだよ。

祈ることの意味を考えさせられる、貴重な小説。

(2007年11月読了)
★★★

成長しない肉体と奇妙な声の持ち主・オウエン。
自らを神の道具と見なすオウエンを、彼の親友である主人公が回想を交えて編んでいく物語。

キリスト教やヴェトナム戦争、政治への言及がふんだんに散りばめられており、正直上巻は少し読みにくかった。
「ブリキの太鼓」を連想させるオウエンのキャラがとにかく強烈。

(2007年7月読了)

★★★

現実に存在した、奇妙な新聞広告を元に書かれた不思議なストーリー。

新聞広告で謎が始まり、漂流記、謎の解決篇へと続く。

ミステリーというよりも、漂流シーンがページの大半を占めている。
海上の小船という閉鎖された環境での緊迫感や人間関係の変化が壮絶で読み応えがあった。

漂流シーンが圧倒的だったぶん、クライマックスのミステリ+ホラー部分は少しとってつけたような印象で肩透かしをくらった。

昔(1951年)に書かれたものなので人種差別用語が多く、ちょっと気になる。

(2007年9月読了)

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プロフィール
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sis
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非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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