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豚がつづる読書ブログ
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ラスト・ワルツ (角川文庫) ラスト・ワルツ (角川文庫)
柳 広司

KADOKAWA/角川書店 2016-03-25

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★★★

「ジョーカー・ゲーム」シリーズ第4弾。 ドイツの映画撮影所でナチスの宣伝大臣ゲッベルスと対峙した日本人スパイを描く「ワルキューレ」、疾走する特急車内で「スパイ殺し」を目的としたソ連の秘密諜報機関“スメルシュ"に狙われるD機関の諜報員を描く「アジア・エクスプレス」、退屈な生活に惓んでいた侯爵家令嬢が語る己の半生を描いた「舞踏会の夜」等、4編の短編集。

前作同様、裏の裏をかくD機関の諜報員の暗躍を、緊迫感あふれるタッチで描いてます。
短編ならではの急展開が疾走感を倍増させ、手に汗握りながら読みました。

「舞踏会の夜」は珍しく女性が主人公のお話。
華やかな舞踏会で己の反省を振り返る華族の令嬢が語る回想は、なんともロマンチックで艶やかな雰囲気。
結城中佐とのロマンスが語られるのか?と期待したのですが・・・まあこんなものよね笑。

D機関のスパイがほとんど登場しない「パンドラ」も地味ながら面白かったし、特急列車の密室劇を描いた「アジア・エクスプレス」もミステリーらしくて楽しめたし、満足です。

過去話を書けばいくらでもD機関シリーズは続いていきそうですが、敗戦に向かう日本の状況の中でのスパイ達の活動は、あと一波乱あって終わりってところでしょうか。 最後の盛り上がりを楽しみにしてます。

(2016年6月読了)
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自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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