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豚がつづる読書ブログ
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数えからくり: 女錠前師 謎とき帖(二) (新潮文庫) 数えからくり: 女錠前師 謎とき帖(二) (新潮文庫)
田牧 大和

新潮社 2013-09-28

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★★★

女錠前師・緋名を主人公とした「緋色からくり」の続編。
大門屋の美人姉妹の妹が殺されるが、仲の良かった姉が姿を現さない。
一方、緋名は、旗本の気が触れた娘を幽閉するための座敷牢の錠前仕事を依頼される。
この娘・彩がたびたび牢を抜け出し、手を血で染めた状態で見つかるという。
彩が出られないような錠前を作るように依頼されるが、緋名は彩が正気であることを
疑い、錠前に特別な仕掛を施すが・・・。

前回の話と比べると、重くて薄暗いストーリーでした。
読んでいて楽しい感じではないのですが、先が気になって一気に読みました。

中盤、込み入った話となるので、話の筋と登場人物たちの動きを頭の中で整理する必要があり少し混乱しました。
誰が殺されて誰が生きているか、こんがらがってくるんですよねー。

神隠しの謎、そして旗本の三井家や大門屋の姉妹の秘密が明かされる時、悲しい真実が浮き彫りとなります。

理不尽な仕打ちに耐え、痛みで心が壊れかける時、正気を保って生きるのは困難なこと。
善い心や邪悪な心、どちらにも同じくらい惹かれるのは哀しき人間のサガ。
清濁併せのんで抱えていくのが人間の業というものでしょうか。

幼馴染の甚八や同心の康三郎など、おなじみの面々の活躍も安定ですが、
飼い猫の大福の大活躍にはほっこりしました。

(2015年9月読了)
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自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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