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豚がつづる読書ブログ
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★★★

とうとう最終巻。

登場人物それぞれの視点で描かれているので、彼らの焦燥感や悔しさや苛立ちなどが直に伝わってきました。
自分も経験してきたはずの気持ちを、巧や瑞垣達と一緒に、子どもと大人の両方の目でなぞらせてくれます。

特に、巧と瑞垣の二人には寄り添って読むことができました。
不器用な巧が少しずつ人を受け入れていく様が、成長ともいえない変化なんだけど愛しくなってくる。
瑞垣に関しては、サリエリっぽい天才への嫉妬やねじれた感情がとても共感できる。

ラストもこれで良かったんじゃないかと思います。
こういうラストだからこそ、彼らのこれまでの葛藤がマウンド上で昇華され、その輝きを閉じ込めておくことができる気がします。

ただ、シリーズ全体を通して、現実の少年野球とは(多分)隔たりのある部分が多くちょっと違和感がありました。
関係性を大事にする女性ならではの小説、という気がします。
そこらへんが個人的には苦手…というか、同じ女性として関係性に重点を置くその熱さが理解できる分、気恥ずかしくて正面から読めないんですよね…。

あれ?青波やクラスの女の子や女教師のエピソードは何も受け皿がないんですか…?ほったらかし?

(2008年12月読了)

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自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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