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★★★
とうとう最終巻。
登場人物それぞれの視点で描かれているので、彼らの焦燥感や悔しさや苛立ちなどが直に伝わってきました。
自分も経験してきたはずの気持ちを、巧や瑞垣達と一緒に、子どもと大人の両方の目でなぞらせてくれます。
特に、巧と瑞垣の二人には寄り添って読むことができました。
不器用な巧が少しずつ人を受け入れていく様が、成長ともいえない変化なんだけど愛しくなってくる。
瑞垣に関しては、サリエリっぽい天才への嫉妬やねじれた感情がとても共感できる。
ラストもこれで良かったんじゃないかと思います。
こういうラストだからこそ、彼らのこれまでの葛藤がマウンド上で昇華され、その輝きを閉じ込めておくことができる気がします。
ただ、シリーズ全体を通して、現実の少年野球とは(多分)隔たりのある部分が多くちょっと違和感がありました。
関係性を大事にする女性ならではの小説、という気がします。
そこらへんが個人的には苦手…というか、同じ女性として関係性に重点を置くその熱さが理解できる分、気恥ずかしくて正面から読めないんですよね…。
あれ?青波やクラスの女の子や女教師のエピソードは何も受け皿がないんですか…?ほったらかし?
(2008年12月読了)
★★★
1巻の頃から比べると登場人物達が成長してます。
成長を見守る親戚のおばさんみたいな気持ちになれます。
巧も喋るようになってきたし。すごい進歩。
ただボールを投げたい、こんなまっすぐな気持ちを自分はどこに置いてきたのだろうと毎回遠い目になります。
次は最終巻。
この展開の速度じゃ甲子園まで全然いきませんね…。
(2008年12月読了)
★★★
今までの巻とは違い、不穏な雰囲気で始まる第4巻。
全国大会ベスト4の野球部の選手に横槍を入れられ、初めて挫折を覚えた巧と豪のバッテリー。
初めての不協和音にとまどい、葛藤する巧の姿に成長を感じた。
以前の巧だったら葛藤など感じず、ただ一人自分だけがマウンドで投げればそれだけでいい、と思っていただろう。
二人の、お互いの欠落を補うような関係が純粋すぎて読んでいて気恥ずかしいけど、恋愛なんかよりももっと確かなもので結ばれたこの関係がストーリーに一定の緊張感や重みをもたらしてる。
その緊張感が最後まで心地よく続き、集中してのめりこんで読んでしまった。
この人たち、ほんとに中一…?
(2008年10月読了)
★★★★
活動停止の処分が明け、無事再開された野球部。
強豪校、横手との試合を行うため、巧と豪はある作戦を仕掛ける。
3巻目ともなると、主人公の純粋すぎる生意気さにも慣れてきた。
彼の、呼吸をするようにボールを投げる感覚も、何となくわかってきたような気がする。
辛い展開の2巻を超え、踊り場的な3巻。
二人のバッテリーの信頼関係に障害が見えてきて、次巻の展開もますます気になる。
(2008年7月読了)
★★★
主人公の巧の傲慢さ、純粋さに思い当たるところあり、痛かったです。
自分はうまく現実と折り合いをつけて成長してきた気になってるだけなのか、と昔の傷をほじられたようで。
かといって巧の取り付くしまもないやり方は、自分も相手も苦しめるだけでうまくない。
読んでるこちらも歯噛みして一緒に胸いっぱい悩んでしまいました。
ここからは余談なんですが・・・・・
あまりのBL小説ぶりに、体がかゆくなりました。
オーソドックスな野球描写の合間合間に少年達がナチュラルにいちゃついてるシーンが挟みこまれ、それがサブリミナル効果的に効いてきて、まるでいちゃいちゃが普通だと思わせる手腕・・・尋常じゃない!
と、消耗して読み終えるところでしたが、最後の急展開で「え、どうなるの?」と読者を離さず次巻へと誘う。引きがうまいです。
すげーテクだよ、あさの先生。BLって知ってるのかなあさの先生。それが気になります。
いい読者じゃなくてごめんなさい。
(2008年5月読了)
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大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。