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豚がつづる読書ブログ
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★★★★★5つ!

茶道家元になるのを嫌って出奔した18歳の遊馬(あすま)。
ひょんなことから京都に行き、畳屋に居候する羽目に。
でも、お茶から逃げたいのに、皮肉にもお茶に関わることになり。
素性を隠しつつ、偽坊主になって托鉢をしたり、家から持ち出した家宝の茶杓を売ろうとしたり。

すごく良かった!
脇の登場人物の一人一人のキャラが立ってて、とてもお素敵な人たちです。
怪しげな茶人達に見守られながら、次第に「自分」を知り、成長してゆく遊馬。

真っ当な青春成長小説でした。

(2009年4月読了)
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★★

「江利子と絶対」「生垣の女」 「暗狩」の3つの短編集。

最初の二つが、痛気持ち悪すぎておなかいっぱいで投げようかと思ったけど、最後のホラーは結構面白かった。

漫画みたいな雑味もまた、味ですね。

(2008年9月読了)

★★★★

宮部みゆきさんが選出し、ひとつひとつに解説をつけた清張短編集。

人間の悪意を鷲づかみにするような鋭い作品が多く、読み応えがあった。

面白かったのは、編者おすすめの「一年半待て」「地方紙を買う女」「理外の理」と、森鴎外関連の作品。

特に「理外の理」のからっとした怖ろしさに、腹の底がぞっとした。
自分の意思の外で皮肉な結果に落としこまれる話で、何とも奇妙で逆にリアル。

(2007年6月読了)

★★★★

ゲロでうがいから始まるデストリップ。
精神病院よこんにちわ。

狂気と正気の境界線に立っている主人公の振れ具合がリアル。

狂人は、自分が狂っていると思わない。
狂っていないと思う私は、実は狂っているのでは?
そんな迷路から脱出するラストが力強い。

閉鎖病棟の醸す雰囲気、描写もリアル。
身につまされる話でした。

(2006年11月読了)
★★★

公共事業として「戦争」を始める行政の融通のきかなさ、不条理さが現実を皮肉っていて面白みがある。
作者が公務員だというのも頷ける。

戦闘シーンも一切出てこない、伝聞のみの見えない「戦争」。
煮え切らないラストも、このぼんやりとした輪郭の物語にはふさわしいように感じた。

(2006年5月読了)
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プロフィール
HN:
sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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