「ブラックペアン1988」海堂尊

★★

２０年前を描く東城大学病院シリーズ。

新技術導入の問題や癌の告知、製薬会社との癒着など、当時の医療環境はとても興味深いです。
おなじみの登場人物たちの若かりし頃も垣間見れて楽しいし、手術シーンの緊迫感にはどきどきさせられました。
 
医療とは何か、新人医師の葛藤には考えさせれたけども、ちょっと人間ドラマに厚みが乏しいような気がしました。

（2009年10月読了）

「ジェネラル・ルージュの凱旋 上」海堂尊

★★★

東城大学付属病院シリーズ。
今回はミステリーではなく、収賄や倫理問題などが焦点のお話。

序盤はゆっくりと進行し、終盤にかけて、いつものようにアクの強い登場人物たちが次々とテンポ良くたたみかけるジェットコースター的展開。
でも、リアルな医療問題を描いているのに、登場人物の発言がいちいち芝居がかって仰々しく、ちょっと乗れずじまいでした。

白鳥さんはあまり活躍せず、おとなしかったので次回に期待したいです。

（2009年7月読了）

「ナイチンゲールの沈黙」/海堂尊

★

東城大付属病院シリーズ第２弾。

前作のインパクトと比べるといまいちの感がぬぐえず、手放しで面白かったという感じではありませんでした。
まとまりのない登場人物の多さ、中盤の冗長さにいらつき通しです。
特に歌姫周辺の設定や台詞がどうも自分にはロマンティックすぎて、物語には入り込めなかったです。

(2007年12月読了）

「チーム・バチスタの栄光」海堂尊

★★★★★5つ!

医療ミステリは初めて読んだのですが、おもしろかった！
こなれた文章と高いリーダビリティで、すごく読みやすかったです。

熾烈な医局の駆け引き、機能しないリスクマネジメント委員会など、リアリティがあって生々しいけど楽しめた。

医療用語満載で謎解きは良く解らなかったけど、これからもトリックスターである白鳥の活躍が楽しみ。

(2007年10月読了）