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★★★
「恋の喪失と再生」というテーマが一緒なので、「ナラタージュ」の原型/習作という感じ。
ニュートラルに恋愛と向き合う登場人物たちに、恋の甘さと残酷さを教えられた気がしました。
失うものがあれば得るものもある。
というか、失わなければ手に入らないものがある。
雪生の母親について、あえて書かないのも良かったと思う。
真実は彼らだけのものであり、読み手でも立ち入ることは許されない気がしたので。
ほの明るいきざしが見えるラストには、安心して本を閉じることができました。
(2009年2月読了)
★★★
母と異父妹と3人で暮らす、ふみの淡々とした日常を描いたお話。
ふみは、最初はクールで欲の無い女の子だなあと思ったが、読み進めていくと、実父の長い不在が心の隅に引っかかっていて、自分の気持ちを言葉にすることが苦手な少し不器用な女の子 という印象に変わっていった。
家族にも距離感を持って接している彼女の抱える、落としどころのない気持ちや居心地の悪さは何となく共感できる。
丁寧に描かれる淡々とした日々のシークエンスが味わい深く、タイトル通り少しずつ前に進んでいくふみの細やかな感情の移り変わりが自然と読み手の心に入ってくる。
ただ、最後の一文が少しありふれてる…と思った。
(2008年11月読了)
★★★★
文章も雰囲気もよどみなく、綺麗な小説、という印象を受けました。
でも、ただのキレイではなく、近づいたら身を引くほどの深さ、狂おしさ。
誰かを愛した記憶が、再び誰かを愛する力となる。
こんなに自分を損なうほどの恋愛、したことあるだろか(ないよ!)。
(2008年9月読了)
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大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。