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豚がつづる読書ブログ
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★★

大切な人を次々と奪われていく主人公の喪失と再生を描いた物語。

いつもと違ってあまり心に響かなかった。
学園闘争というモチーフにピンとこなかったせいもあるし、ラストの着地点に納得がいかなかったのもある。

ただ、どんなに離れていて遠く隔たっていても、失いながらも手に入れることができるものがある、かも、と考えさせられた。

(2007年6月読了)
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★★★★

記憶に苦しめられる繊細さ。
その繊細さや優しさを支える、静謐な文章。

パイロットフィッシュとは、水槽内に健全なバクテリアの生態系を作るために、本来飼おうとしている高級魚の前に入れる魚なのだそう。
一旦その環境が出来あがってしまえば、パイロットフィッシュは必要なくなり捨てられてしまう。
環境を作るためだけの魚。

人は、「一度巡りあった人と二度と別れることはできない」からこそ、常に誰かが誰かのパイロットフィッシュとして存在している。
主人公の山崎も、渡辺も、由希子も。

(2007年2月読了)
★★★

失った時を感傷的に描いた短編集。

静かで抑制された文章は、流れるよう。
どこかで落とした気持ちを貰ったようで心地いい。

ただ、どれも似たようなモチーフが多く、続けて読むと少し飽きてしまった。

その中で「ディスカスの記憶」はミステリータッチが新鮮。
こんな謎を解明する、大崎さんの(広義の)ミステリをもっと読んでみたい。

(2006年8月読了)

★★★

女性を主人公にした4つの恋愛短編。

極上のセンチメンタリズムに支えられた喪失と再生の物語が、丁寧な静謐感あふれる筆致で綴られていく。

大崎善生は、どうにも処理できない感情をすくいとるのが巧い。

最後に必ずほのかな希望を用意してくれるので、あたたかな気持ちで本を閉じることができる。

でも、テーマやモチーフがいつも同じなのはなぜだろう・・・。
喪失と再生、熱帯魚、ヨーロッパの街、ポリス・・・。

ちょっと食傷気味。

(2006年6月読了)

★★★

ありふれた三角関係(おっさんのピュアラブ…)の話で新味に欠けるけど、大崎善生の静謐感あふるる文章を堪能するには良かったです。

『ドナウよ、静かに流れよ』や『孤独か、それに等しいもの』に比べると薄味。

我も男のしりとり、したいなあ~ 

(2006年3月読了)
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プロフィール
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sis
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非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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