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豚がつづる読書ブログ
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★★★★

世田谷の住宅地の一角にあるおんぼろアパートの木暮荘を舞台に、住人たちや周辺の人々を描いた連作短編集。

軽い恋愛ものかと思ったら、テーマは性愛のようで結構深刻な内容だった。

登場人物たちは煩悩の塊で、それぞれままならぬ思いを抱えている。

彼らは自分のリビドーを正視し、どうにか最適解を模索してソフトランディングさせている。
性に対するこだわりがこっけいで、でもしんしんと切なく心に迫ってくる。

奥行きのある人物造形が味わい深く、とっても愛おしい。
軽妙洒脱な文章が気持ちよく、読みやすかった。

(2011年7月読了)
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★★

『まほろ駅前多田便利軒』の続編。
前作の内容を全く覚えていなかったので、もう一度読み返してみました。
前作を読まないと、この本だけ読んでも楽しめないと思います。

これといった新味に乏しい、キャラ小説でした。

(2010年10月読了)

★★★

高校卒業後、林業の世界に放り込まれた主人公・勇気の一年間の奮闘を綴った物語。
最初は耐え切れずに逃げ出そうとした勇気も、次第に林業に魅せられ、個性的な村の人々や豊かな自然に囲まれて生活してゆくうちに成長する。

林業という仕事の詳細な描写がリアリティをもたらしているので、それに携わる男達の仕事への情熱や、山への畏敬の念が自然に伝わってきてすがすがしい気分になる。

何気ない村の日常描写がほのぼのとした雰囲気を形作っており、人の温かさとともに美しい山村の風景が鮮やかに立ち上がってくる。

普遍的な面白さがあると思うので、オビの推薦文を書いた宮崎駿監督の手で映画化したら素敵かもしれない。

ただ、何の引っかかりもなくさらっと読めちゃうし、主人公が素直すぎてムズムズしてしまったので、個人的には好みではありませんでした。

(2010年3月読了)

★★★★

しをんさんの文楽エッセイ。
初心者向けに基本知識や主要作品のあらすじが丁寧にわかりやすく説明されているので、さくさく読めます。

随所に文楽の本質を突いた考察もなされつつ、テンションの高いファンのレビューのように愛がほとばしっている。
しをんさんヘヴン状態。
読んでいるうちに作者の文楽熱が伝染して文楽が観たくてたまらなくなります。

さっそく教育テレビで文楽を観たところ、この本を読んでいたおかげで内容がすっと頭に入ってきました。
人形の顔は変わらないのに、場面によっては泣いているようにも怒っているようにも見え、とても玄妙な気持ちに。
結構はまっちゃいそう。舞台も観に行きたくなりました。

人形師は人形をあやつり、観ている側は演者に感情を揺さぶられ(あやつられ)ながら鑑賞する。
まさに「あやつられ」文楽鑑賞です。すごく面白かった。

(2009年11月読了)

★★★

ジョジョ立ちしながら読みました!
しをんさんの最新エッセイ集。

毎回、破壊力バツグンの爆笑ネタだらけで電車の中でニヤニヤ笑ってしまいます。大好き~。

とりあえず「メゾン・ド・ヒミコ」を観て「ガラかめ」を読み直します!

(2008年3月読了)

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プロフィール
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sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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