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偉大なる、しゅららぼん 万城目 学 集英社 2011-04-26 売り上げランキング : 4430 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★★★
代々、琵琶湖から神秘の力を得て、莫大な富と権力を意のままにしてきた日出一族。
高校入学をきっかけに本家に来た日出涼介は、本家の跡継ぎである淡十郎の言動に日々ふりまわされている。
そして、日出家のライバル一族の棗広海と出会ったことから、彼らの戦いの火蓋は切って落とされた―。
万城目さんといえば、スケールが大きく、脱力するようなあほらしい設定の中に、妙に小さな人間関係のストーリーを落とし込んでみせることに長けた作家さんという印象が強いのですが、今回もそんな感じです。
荒唐無稽なお話を展開させる手口は鮮やかで、爽快感さえ伴います。
物語が大きく動き出すまでは少し退屈でしたが、終盤はテンポよく進むので一気に読んでしまいました。
切羽つまったシリアスな場面でも、おかしみのある台詞や要素が必ず挿入されており、思わずにやにやさせられるところが、万城目作品の最大の魅力だと思います。
グレート清子のキャラクターをもっと掘り下げてほしかったな。
(2012年4月読了)
東京から大阪に足を踏み入れた会計検査院調査官と、400年間「あるもの」を守り続けてきた大阪の男たちとの攻防。
両者がぶつかり合い、秘密の扉が開く時、大阪が全停止する―。
あまりの荒唐無稽さに、笑ってしまった。
よくこれだけの奇想(妄想)を膨らませたなあという感じ。
歴史の表面には出てこない連綿とした流れみたいなものにわくわくする。
ただ、説明描写がやたらと冗長的で展開が遅々として進まず、読者をぐんぐん引っ張る力に欠ける気がする。
これだけのページを費やして、内容がこれか…という徒労感が残る。
あまりの中だるみ感に、感動ポイントも乗り切れなかった。
(2011年8月読了)
「鴨川ホルモー」のスピンオフ短編集。
万城目作品は奇想天外なお話が多いけど、登場人物が素直で思わず応援したくなります。
「もっちゃん」のお話や、長持ちのお話が素敵。
なんかもう、ホルモー関係ない気もしますが…。
東京に舞台を移した一篇は、ホルモー全国展開を予想させられる。
今後の展開も気になります。
(2010年11月読了)
★★★
「鹿男あをによし」を先に読んだので、突飛な設定に慣れてしまったせいか驚きはなかったけど、独特な青春小説として楽しんだ。
ファンタジックな話なのにあくまでも大学生のリアルな生活描写に徹しているところが、とぼけた感じで面白い。
ただ、荒削りな展開や、主人公にあまり感情移入できない点で面白みが半減してしまった。
凡ちゃんや高村君がいい味出してるけど、冴えない主人公が中途半端な感じで・・・。
アビーロード風の表紙は、どんなシチュエーションなのか想像する余地があって楽しい。
凡ちゃんがほのかに微笑んでこっちを向いてるのは、主人公が写真を撮っているからかな、と思いました。
この主人公の視座はイコール読者の視座でもあるわけで、一人称の青春小説にはふさわしい表紙だなと思う。
深読みしすぎかもしれないけど。
(2008年4月読了)
★★★★
鹿が喋るという脱力するような設定が、奈良ののんびりとした情景に妙にマッチしていて、読んでてたのしいです。
絶妙なユーモアを散りばめ、適度な歴史ネタを物語に落とし込むのが巧く、安心して物語の流れに乗ることができました。
青春ファンタジーとして良くまとまっていると思います。
軽くて読みやすいので小学生におすすめ。
(2007年12月読了)
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大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。