豚がつづる読書ブログ
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★★★★★5つ!
母親を事故で亡くしてから、静かに孤独に暮らす燈真。
母親を事故で亡くしてから、静かに孤独に暮らす燈真。
ある日ニュースで作家である父の死を知るが、認知もされていない自分には関係ないことだと思っていた。
正妻の子である異母兄から父の遺稿探しを依頼され、渋々引き受けたが――。
電子書籍化不可能という前評判は聞いていたけど、あまり詳細な情報を入れずに読んでみたところ、終盤で明かされた仕掛けに「おお!!!!」と唸ってしまいました。
電子書籍化不可能という前評判は聞いていたけど、あまり詳細な情報を入れずに読んでみたところ、終盤で明かされた仕掛けに「おお!!!!」と唸ってしまいました。
全然仕掛けに気付かなかったので、作者にとっては騙しがいのある良い読み手じゃないだろうか、私って…。
仕掛けが話題になっているけども、ストーリー自体も読みごたえがありました。
仕掛けが話題になっているけども、ストーリー自体も読みごたえがありました。
父の関係者に話を聞いてまわる内に、愚かだけど魅力的な人物像が明らかになっていく。
主人公の父に対する気持ちが変化していく様が、読み手の心も温かくさせてくれる。
霧子さん、母の恵美、編集者など、本に携わる登場人物たちの、本への熱烈な愛情と好奇心も共感できるし、何だか嬉しい気持ちになる。
遠くからしか示せなかった愛情と、継がれていく、祈りにも似た営み。切ない。
読み終わって、色んな思いを受け取った感じがする。
読み終わって、色んな思いを受け取った感じがする。
読んでみて!と周囲にお勧めしたくなるお話でした。
(2024年6月読了)
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★★★
小型飛行船・ジェリーフィッシュの新性能の航空試験中、不審な死亡事件が発生し、その上、雪山に不時着してしまう。
小型飛行船・ジェリーフィッシュの新性能の航空試験中、不審な死亡事件が発生し、その上、雪山に不時着してしまう。
脱出不能の中、次々と船内で開発メンバーが殺されていく。
数日後、不時着したジェリーフィッシュから六体の死体が発見されるが――。
殺人が起きる飛行船内パートとその事件の捜査のパートが交互に描かれ、真実が明らかになっていく展開にわくわくしながら読みました。
殺人が起きる飛行船内パートとその事件の捜査のパートが交互に描かれ、真実が明らかになっていく展開にわくわくしながら読みました。
刑事の軽快な会話も楽しいし、作者のミスリードにはまんまとひっかかったし、ページをめくる手が止まらなかった!
ただ、特殊技術の化学的な説明が全く頭に入ってこず…。
ただ、特殊技術の化学的な説明が全く頭に入ってこず…。
犯人の動機もいまいち納得感がありませんでした。
作り込まれた世界観には没入感があり、印象深い作品でした。
(2024年1月読了)
作り込まれた世界観には没入感があり、印象深い作品でした。
(2024年1月読了)
★★★★
初代司法卿・江藤新平と尾張藩士の鹿野師光が探偵役となるミステリ短編集。
江戸から明治へと変わる動乱の中、二人は五つの事件に遭遇する。
謎解き要素も楽しみつつ、当時の時代背景を色濃く反映した動機や人間ドラマに心がかき乱されました。
しかし、連作ごとに積み重ねられていった二人の友情が、各々の信じる正義ゆえ、道を違えすれ違っていくさまは何ともやりきれなかった。
少し唐突に思えたほどの、余韻が残る幕切れも切なかったです。
(2024年1月読了)
初代司法卿・江藤新平と尾張藩士の鹿野師光が探偵役となるミステリ短編集。
江戸から明治へと変わる動乱の中、二人は五つの事件に遭遇する。
謎解き要素も楽しみつつ、当時の時代背景を色濃く反映した動機や人間ドラマに心がかき乱されました。
しかし、連作ごとに積み重ねられていった二人の友情が、各々の信じる正義ゆえ、道を違えすれ違っていくさまは何ともやりきれなかった。
少し唐突に思えたほどの、余韻が残る幕切れも切なかったです。
(2024年1月読了)
★★★★
主人公は、官能漫画家の母にアクアマリンと名付けられ、閉塞的な寂れた地方都市で人生を諦めたように暮らす男子高校生。
ある日商店街の仕立て屋のショーウィンドウに突然飾られた美しいコルセットに心を奪われ、そのコルセット(コール・バレネ)で革命を起こしたいと考える老店主に共鳴するアクア。
その計画に加担することで、彼の日常は思いもよらぬ方向へと転がっていく――。
最高に面白かった!
最高に面白かった!
最初は伊三郎とアクアの二人で計画を練っていきますが、だんだんスチームパンク趣味の同級生少女や商店街のクセ強めの老人たちを巻き込み協力者を増やしていき、極上の化学反応を起こしていきます。
それぞれの特技や才能を持ち寄り、コルセットとその背後の世界観をブラッシュアップしていく流れは、魅力的な商品開発ストーリーや鮮やかなマーケティング手法を見ているようでドキドキワクワクさせられました。
また、メインの少年成長物語だけでなく、地方再生の生々しい実情、貧困母子家庭を取り巻く周囲の偏見など、社会性のある骨太テーマも絡み合い、読み応えバツグンでした。
不全感で縮んだ少年が自己肯定してゆく過程を丁寧に描き、世界に踏み出す力を得ていく彼に爽やかな感動をおぼえました。
不全感で縮んだ少年が自己肯定してゆく過程を丁寧に描き、世界に踏み出す力を得ていく彼に爽やかな感動をおぼえました。
読んでて元気を貰えました!
(2023年12月読了)
(2023年12月読了)
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プロフィール
HN:
sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。
大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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