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一八八八年、魔都ロンドンを騒がせた切り裂きジャック事件の謎を日本人留学生が解く。
当時のロンドンの事件や風俗を虚実を織り交ぜて描き出しており、魅力的な装置や抜群の巧みな心理描写で、飽きることがありません。
格調高い歴史ミステリや主人公の成長物語でもあり、幻想小説の様相もあり、ジャンルなんかでは括れない圧倒的パワーがあります。
とにかく面白かった!
(2009年9月読了)
★★★
江戸を舞台にした、人情味あふれる妖怪ファンタジー。
テンポがいまいちな気がしましたが、ほのぼのとした雰囲気で、肩の力を抜いて読めました。
どこか人間くさくて妖怪たちは可愛らしくて魅力的。
体の弱い若旦那の力強さもカッコいいです。
(2008年6月読了)
★★★★
第二次大戦直前、ナチやスターリンの台頭で近づいてくる軍靴の響きに怯える欧州で、国際諜報戦に巻き込まれながらも自動車レースに魅入られた一人の日本人青年の冒険活劇。
あまりにも長く、上巻で中だるみがして読むのが面倒くさくなったが、下巻の途中からスピードが倍化し、一気に物語の終わりまで連れてってくれた。
「なぜ革命に惹かれるのか?」という現代に生きる自分にはあまりにも遠い命題を、物語の終盤で著者は鮮やかに解いてみせる。
その答えには普遍的なものを見出すことができ、充分に読者を納得させる力がある。
革命という謎を解く壮大なミステリだと思えば、この半端ない長さも冗長ではない…かも?
(2008年4月読了)
★★★
10年ぶりの新作。前作の内容をすっかり忘れちゃったので、時々ついていけませんでした。
渡辺って誰だっけ。。
相変わらず皮肉屋でクールな沢崎、小気味よい意外性のある展開で、楽しんで読めました。
携帯も使えない沢崎、「就職運動」と発言する沢崎、時代から取り残されるそんな沢崎が大好きです。
(2008年2月読了)
★★★
出版社を退職し、翻訳家として再スタートを切った翠。その矢先に愛猫メロウが行方不明に。
一方、口論の末に妻を殺してしまった昇平。メロウは、昇平の部屋にまぎれこんでいた。
必死にメロウを探す翠と妻の死体を始末しようとする昭平。
一匹の黒猫を軸に二人が出会ったとき、事件は起こる…。
翠の猫へののめり方は、滑稽を通り越して狂気じみたものがあって怖い。
また、昇平のナルシスティックな上昇指向の狂気ぶりも、翠に劣らずすさまじい。
軽めの語り口だが、崩壊へと向かう電波な登場人物達の切実さが重い。
最後まで読むと、ミステリというよりもホラーサスペンスな印象が強かった。
(2008年1月読了)
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大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。