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豚がつづる読書ブログ
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1赤い悪夢 (5分後に意外な結末) 1赤い悪夢 (5分後に意外な結末)
学研教育出版

学研教育出版 2013-12-03

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★★★

児童向けの、古今東西のショートショートを集めたアンソロジー集。
不気味な話や皮肉の効いたオチのある話が多く、楽しんで読みました。

子どもの頃に読んだ「開いた窓」と「猿の手」は、今読んでもすごく面白かった。

どれか一つでも、これを読んだ子どもの心にひっかかるものを与えて、
強い印象を残すお話があるといいな、と思います。

(2014年9月読了)
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煙とサクランボ (光文社文庫) 煙とサクランボ (光文社文庫)
松尾 由美

光文社 2014-04-10

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★★★

兼業漫画家の晴奈は幼い頃に起きた不思議な事件を行きつけのバーの常連である炭津に相談する。
店主の柳井の話によると、炭津は名探偵でもあるらしいのだが、果たして幼い頃の謎は解けるのか。

炭津の秘密に関しては序盤で明かされるのですが、趣向が変わっていて面白くなりそうな要素が
たくさんあり、期待感を持って読みました。
中盤はテンポよく進まず、少しダレた印象がありましたが、炭津の行動の制約という設定が
効果的に活かされていて中々読みごたえがありました。

ほろ苦く舌に残る幕切れが切なく、優しい気持ちになれる作品でした。

(2014年8月読了)
【映画化】完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 【映画化】完全なる首長竜の日 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
乾 緑郎

宝島社 2012-01-13

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★★★

植物状態の患者とコミュニケートできる医療器具「SCインターフェース」と使って、自殺未遂で
意識不明となった弟に対話を働きかけ続けている少女漫画家の淳美。
弟との接触を繰り返しているうちに淳美の周囲で不可思議なことが次々と起こり、
次第に夢と現実の境界が曖昧になっていく・・・。

安定の文章力や緻密な構成、難解すぎない内容はバランス良く仕上がっており、
「読ませる技術」は素晴らしいと思いました。

ただ、全体を覆う既知感はいかんともしがたく、ありがちな予想通りの展開に
満足な読後感は得られませんでした。

「このミス大賞」ということですが、ミステリーを期待して読むと肩すかしをくらいます。

(2014年8月読了)
城を噛ませた男 城を噛ませた男
伊東 潤

光文社 2011-10-18

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★★★★

戦国時代を舞台にした5篇の短篇小説集。

今までなんで読まなかったんだ、と後悔するぐらい面白かった!

いずれも主人公は今まであまりスポットライトがあたらなかったマイナーな人物がほとんど
(有名なのは真田昌幸ぐらい)。
過酷な戦国時代を生き延びるため、知略謀略を駆使する武将たちの活躍を見て来たかのように
活写する作者の剛腕に、感服しました。

「見えすぎた物見」
全方向土下座外交で生き延びてきた弱小勢力の佐野氏は、その先を見通す能力ゆえに滅びる
という皮肉なお話。
まずこの最初の短編でグワーッとダイナミックな戦国絵巻に惹きこまれてしまいます。
え、こんな熱くて濃いネタを短編に使っていいの?長編小説でなくて?
なんて贅沢な・・・序盤からこの勢いだと後の話はどんだけ面白いの…とわくわくしながら
次のまた違う熱いかたまりのお話へと、ページをめくる手が止まりません。

「鯨のくる城」
これも面白かった。
伊豆の海で捕鯨をする小大名が、秀吉勢の水軍に仕掛けた大反撃。
時代に翻弄されず飄々と生きる漁師達のたくましさは痛快。
この話が一番面白かったかも。

「城を噛ませた男」
武勲を立てたいがために謀略をはかる真田昌幸。
爽快な話の後に、かなり冷徹で後味の悪い話が来たので身がぐっと引き締まりました。

野心に囚われ功を焦る者と同様、自分も野心に囚われていると自覚する昌幸には、単なる
ダーティーな暗い話に終わらせない力強さを感じました。

また、この昌幸の謀略は史実だと自然に思いこんで読んだのですが、後で作者の説だと知って
驚きました。
他の短編も全てそうですが、史料がほとんど残っていないのにもかかわらず、史実の隙間を
奇想で膨らませるその想像力は凄いと思います。

「椿の咲く寺」
家康によって滅ぼされた今福家の娘・初音は、出家することによって命は助かった。
家族の菩提を弔うつもりでいたがそこに父と兄が現れ・・・というお話。
尼僧が主役なので今までのお話とは異なる雰囲気でしたが、これもまた人間の哀しさが横溢する
見事なストーリーを魅せてくれました。

「江雪左文字」
北条・徳川に仕え、戦国の世をうまく渡り歩いた板部岡江雪斎の話。
関ヶ原の合戦と子ども時代の喧嘩を絡めて展開するという、見せ方にちょっとした心憎い工夫が
あってうまいなあと思いました。
この演出によって、生きるか死ぬかの時代に生きる江雪の命をかけた人生がより際立って
見えてくる気がします。
最後にふさわしい、淡々としながらもどこか明るさも感じられるたたずまいのお話でした。

(2014年8月読了)
メロディ・フェア (ポプラ文庫 日本文学) メロディ・フェア (ポプラ文庫 日本文学)
宮下 奈都

ポプラ社 2013-04-03

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★★★

大学卒業後故郷に戻り、地元のショッピングセンターの化粧品カウンターに勤めることに
なった結乃。
化粧に興味のない家族の理解も得られず、希望とは異なる配属先で売り上げも伸びず、
空回りで焦る日々。

あまり化粧が好きではない私にとっては正直、ピンと来ない題材のお話だったのですが、
「無人島にひとつ好きなものを持っていくとしたら、迷わず口紅を選ぶだろう」というほど
理由も無く化粧が「ただ好きなのだ」という結乃のブレない力強い気持ちが直に伝わってきて、自然と感情移入してしまいました。

何も買わないで愚痴だけ言いにカウンターに寄っていくお婆さん、いつも通りがかる
「鉄仮面」と呼ばれるほど厚化粧の女、突然辞めた前任者の白田さん、
化粧好きの姉を冷ややかな眼で見る、化粧嫌いの妹。

人間関係に悩み迷いながらも前を向いてひたむきに前進していこうとする、
ありがちな女性の成長小説なのですが、作者の真摯な手つきであらわになる結乃の
心の揺れ動きに、ひたすら魅せられました。

ただ、幼馴染みのミズキが鉄仮面のようなメイクを始めた理由がわからなかったり、
同僚の馬場さんの敏腕ぶりがいまいち伝わってこなかったり、いろいろ腑に落ちない点も
多かったです。

エピソードをあえて描きこみすぎないせいだと思うのですが、もうちょっと脇役達の
背景も知りたかったです。

(2014年8月読了)
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プロフィール
HN:
sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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