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豚がつづる読書ブログ
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あの女 (幻冬舎文庫) あの女 (幻冬舎文庫)
真梨 幸子

幻冬舎 2015-04-22

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★★★

同時期にデビューした売れっ子作家・珠美としがないOL兼業作家・桜子。

珠美の成功を妬ましく思う桜子の運命は、珠美がマンションから転落した日から逆転したかと思われたが…。
所沢のとある高級マンションの心理的瑕疵物件である『四〇一二号室』で繰り広げられる悪意の饗宴。

本の帯に「イヤミス」とありましたので覚悟して読みました。

「阿部定」を名乗る老婆、植物状態の女性の虚実入り混じる悪夢、四〇一二号室購入者の殺人事件、本物の死体が出てくるという謎の自主製作映画、編集者の執拗な妻、珠美の転落事故の真相…。
散発する気味の悪いエピソードに気分が悪くなりながらも読むのがやめられない。

終盤ではかなりとっちらかった話になり、どうやって話の風呂敷をたたむのか…と心配しましたが、思わぬどんでん返しに「おお…!!」と感嘆しました。
読者が推理していくミステリーというよりも、女同士のマウンティングを楽しむサスペンスといった感じです。

登場する女性はみな、見栄やエゴで塗り固められた虚像を作者の手で露わにされていきます。
そんなむき出しになった女性の嫉妬心や虚栄心に心ざわつくのも良し、浅ましいと嫌悪するのも良し。

わたしはこういう女性同士のドロドロ話が好きなのですが・・・真梨さんの他のテイストももっと読んでみたいです。(ちょっと飽きた…)

(2017年7月読了)
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古書店アゼリアの死体 (光文社文庫) 古書店アゼリアの死体 (光文社文庫)
若竹 七海

光文社 2003-09-01

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★★★

次々と不幸な目にばかり遭ってしまう真琴は、辿り着いた葉崎市の海岸で溺死体の第一発見者になってしまう。
運良く古書店アゼリアの店番の職にありついた真琴だが、そこでも新たな死体が。
事件の陰には葉崎氏の名門・前田家にまつわる秘密があった…。

「ヴィラ・マグノリアの殺人」に続く、葉崎市を舞台にしたコージーミステリ。
前作で登場した人物が少し出てきますが、独立したお話なので前作を読んでいなくても問題ありません。

地方の資産家の親族同士の愛憎劇の上、トゥーマッチな登場人物たちがわんさか出てきて、ちょっとテレビの二時間サスペンスみたい…と思いきや、終盤のどんでん返しの見事さに感嘆させられました。

軽妙洒脱な会話と細かいエピソードの積み重ねが後で効いてきて、見事に最後に収束させる手腕が巧み。
前作よりも完成度が高く、伏線回収が綺麗です。

ブラックすぎる皮肉な結末が若竹さんらしくて、読んでてゾクゾクしました。
こういうゾッとする感じが大好きなので、若竹さんの本を読むのがやめられないんですよ~

(2017年7月読了)
モモンガの件はおまかせを (文春文庫) モモンガの件はおまかせを (文春文庫)
似鳥 鶏

文藝春秋 2017-05-10

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★★★★

楓ヶ丘動物園シリーズ第4弾。シリーズ初の短編集。
体重50キロ以上の謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたはずの廃屋はもぬけの空だった―。

楓ヶ丘動物園の飼育員たちが動物に関係する事件を解き明かすシリーズ。

和気あいあいとした飼育員たちの会話に和むとともに、骨太な社会派テーマも織り込まれており読み応えがあります。

利益のためには動物の命を粗雑に扱う悪質なペットショップ・ブリーダー・処理業者によるペットビジネスについて考えさせられました。
こういうビジネスが成り立つのは、ただ可愛い・流行っているというだけでペットを気軽に飼う消費者の需要があるからなんですね。

生き物を飼うことによって伴う責任についてもっと考えるべきだし、自分自身、ペットを飼ったことが無いので無知だったなーと思い知らされました。

また、ミステリの謎解きも本格的で、こちらの方面も読みごたえがありました。
最後の短編、「怪物」の密室からの消失という謎にはわくわくしました!

動物という不確定要素によって偶然から成るトリックミステリの醍醐味を味わいたい方も楽しめます。
解決の手順に工夫が凝らされているのが見事です。

(2017年7月読了)
コーヒーが冷めないうちに コーヒーが冷めないうちに
川口俊和

サンマーク出版 2015-12-07

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★★

とある喫茶店。
そこでは、店の片隅の席に座るとコーヒーが冷めるまでの時間、過去に戻ることができるという不思議な都市伝説があり、
噂を聞いた者たちが次々とやって来る――。

泣けると評判だったので読んでみましたが、全く泣けない。
自分の感性がおかしいのかと思いましたが、アマゾンのレビューを読んだら自分と同じ人がたくさんいるので安心しました。

なんか、いろいろ下手です。
タイムリープという設定も活かしきれていないし、文章・情景描写も下手。
登場人物が店内にいるのか店の奥にいるのか、いつの間にか移動していてどこにいるのかさっぱりわからない。
発言しているのがどの人物かもわからない。
どの登場人物にも共感できず、泣きポイントも見当たらない。

優しい空気感の流れるいいお話だと思うのですが、設定と描写がツッコミどころ満載で、陳腐で薄っぺらく感じてしまう。
申し訳ないんですが、私には良さがわかりませんでした…。

(2017年6月読了)
仮面病棟 (実業之日本社文庫) 仮面病棟 (実業之日本社文庫)
知念 実希人

実業之日本社 2014-12-05

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★★★

療養型病院にピエロの仮面をかぶった強盗犯が籠城し、自らが撃った女の治療を要求した。
先輩医師の代わりに当直バイトを務める外科医・速水秀悟は、事件に巻き込まれる。
秀悟は女を治療し、脱出を試みるうち、病院に隠された秘密を知る――。

読みやすい文章とスピーディーな展開で、あっという間に読みました。
数人の登場人物と密室状態の閉鎖空間という、単調になりがちな話をうまく転がしているので飽きる間もなく一気読み。
次々と明らかになる情報と不気味なピエロの犯人の不穏さが、スリリングかつテンポの良いリズムを生み出しています。

肝心の謎解きや犯人当ては、既視感のある、ありふれたものでイマイチ…。
ずさんな幕引きとお粗末な恋愛要素にちょっと辟易しました。

自殺か他殺か、警察の捜査ではすぐにわかると思います。。

(2017年6月読了)
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プロフィール
HN:
sis
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趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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