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豚がつづる読書ブログ
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ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫) ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
三上 延

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス 2014-12-25

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★★★

ビブリア古書堂シリーズ6作目。
ついに付き合うことになった五浦と栞子だったが、二人の前に因縁の男が再び現れた。
太宰治の『晩年』の異なるバージョンを捜すという依頼を受けた二人は本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。
四十七年前の太宰の稀覯本を巡る盗難事件の真実とは・・・。

今回は一冊まるごと太宰治がメインの回。

個人的には太宰は好きなので、太宰のトリビアについては読むのが楽しかったのですが、
古書にまつわる謎に加えて現在と過去の人間関係が複雑に絡み合い、中盤から読みにくくなりました。
話や関係性が入り組んでいるのに似たようなキャラクターが多く、こんなに複雑にする必然性も感じられません。

前回までは古書にまつわる謎を織り交ぜたミステリだったのですが、
今回は古書店を巡る人間関係がメインだったのでなんだかなー、って感じです。

北鎌倉周辺の古書愛好家の限られた狭い世界だけで人間関係・血縁関係が完結しているので
何だか読むのに息苦しくなってきました。
が、あと少しでシリーズも終わるようですので最後まで見守っていきたいと思います。

(2015年11月読了)
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崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫) 崩れる 結婚にまつわる八つの風景 (角川文庫)
貫井 徳郎

角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-03-25
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★★★

結婚にまつわる男女の感情のもつれを描いた短編集。
 
結婚生活についてかなりブラックかつシニカルに色んなパターンを描いているので、未婚者は背筋が凍るかもしれません(笑)。
 
わずかな感情の食い違いから起こる悲劇にリアリティを与えているのは、作者の人間観察眼による描写力の高さ。
ママ友や妊娠についての描写は、作者は女性かと思うくらい女性心理がよく描き出されていると思いました。
 
ストーカーやママ友の公園デビュー、女性同士のマウンティングなど、ありがちな題材の話が多いなと感じましたが、どれも約20年前に書かれた作品だと解説に書いてあり、びっくり。
今やニュースでもおなじみの題材ですが、桐野夏生がママ友の話を書くよりもはるか前に
「女性独特の閉塞感」というテーマに目をつけるなんて、作者の嗅覚には驚かされます。
貫井さんは初読みだったのですが、他の作品も俄然読みたくなってきました。
 
しみじみ思ったのは、今も昔も、女性の幸福には結婚という変数が欠かせないということ。
昔よりも女性は経済的に自立できる時代となっていますが、その部分はいつまでも変わらないのかもしれません。
(2016年4月読了)
数えからくり: 女錠前師 謎とき帖(二) (新潮文庫) 数えからくり: 女錠前師 謎とき帖(二) (新潮文庫)
田牧 大和

新潮社 2013-09-28

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★★★

女錠前師・緋名を主人公とした「緋色からくり」の続編。
大門屋の美人姉妹の妹が殺されるが、仲の良かった姉が姿を現さない。
一方、緋名は、旗本の気が触れた娘を幽閉するための座敷牢の錠前仕事を依頼される。
この娘・彩がたびたび牢を抜け出し、手を血で染めた状態で見つかるという。
彩が出られないような錠前を作るように依頼されるが、緋名は彩が正気であることを
疑い、錠前に特別な仕掛を施すが・・・。

前回の話と比べると、重くて薄暗いストーリーでした。
読んでいて楽しい感じではないのですが、先が気になって一気に読みました。

中盤、込み入った話となるので、話の筋と登場人物たちの動きを頭の中で整理する必要があり少し混乱しました。
誰が殺されて誰が生きているか、こんがらがってくるんですよねー。

神隠しの謎、そして旗本の三井家や大門屋の姉妹の秘密が明かされる時、悲しい真実が浮き彫りとなります。

理不尽な仕打ちに耐え、痛みで心が壊れかける時、正気を保って生きるのは困難なこと。
善い心や邪悪な心、どちらにも同じくらい惹かれるのは哀しき人間のサガ。
清濁併せのんで抱えていくのが人間の業というものでしょうか。

幼馴染の甚八や同心の康三郎など、おなじみの面々の活躍も安定ですが、
飼い猫の大福の大活躍にはほっこりしました。

(2015年9月読了)
下町ロケット2 ガウディ計画 下町ロケット2 ガウディ計画
池井戸 潤

小学館 2015-11-05

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★★★

「下町ロケット」の続編。
ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年、大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。
量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発はライバル企業とのコンペとなった。
そんな時、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発依頼が佃に持ち込まれたが――。

今度は医療機器の開発が舞台。
絶対に面白いとわかっているので、安心して読めますね~。

大企業の取引打ち止めや内部の裏切りなど、またしても佃製作所は危機に陥っていくわけですが、そんな逆境を乗り越えていく過程がとてもスリリングで読み応えあり。

地位と名誉を求めるあまりに人の命を助けるという本来の目的を忘れてしまった医者側の人々に対し、愚直に夢に向かって信念を貫く姿勢を崩さない佃製作所の面々。
果敢に立ち向かう彼らの姿には、人を動かし変えていくのはいつでも人の純粋な情熱であることや、原点を忘れないことの大切さ、などを教えてくれます。

ベタな勧善懲悪的な話なのですが、前作同様スカッとさせてくれます。

(2016年4月読了)
背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫) 背の眼〈上〉 (幻冬舎文庫)
道尾 秀介

幻冬舎 2007-10

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背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫) 背の眼〈下〉 (幻冬舎文庫)
道尾 秀介

幻冬舎 2007-10

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上巻★★★
下巻★★★★

「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」ホラー作家の道尾が旅先の白峠村の河原で耳にした無気味な声。
道尾は東京に逃げ戻り、「霊現象探求所」を構える友人・真備のもとを訪れた。
そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る四枚の心霊写真。
道尾は真相を求めて、真備と助手の北見とともに再び白峠村に向かうが…。 

道尾秀介さんのデビュー作。
ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作だそうですが、ミステリ色も強く、万人受けしそうです。
天狗伝説などの民話のうんちくや東海道五十三次の浮世絵のガジェットをうまく使っており、ストーリーを盛り上げる要素も満点。

ホラーと接触しつつ怪異現象を論理的に説明してみせるという話の転がせ方が上手く、
一連の事件が霊のなせる業なのかそれとも人間の行う所業なのか、
帰着が見えずにわくわくしながら読みました。
終盤のジェットコースター展開に突入するとハラハラも最高潮に。
手に汗握りながら、ラストまでぶっ通して一気読みでした。
最後もそつなく小奇麗にまとまっており、安定した読み心地。

デビュー作なので物語の作りこみや人物造形がすこし粗削りでしたが、全体的にセンスのいい感じが垣間見え、その後の道尾さんの片鱗が見える1冊でした。

(2016年2月読了)
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プロフィール
HN:
sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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