豚がつづる読書ブログ
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
★★★
雷の夜に助けた女性から雨宿りのお礼にと、降霊会に誘われた主人公。
そこで忘れかけていた自身の過去に思わぬ再会することになる…。
前半は、同級生のキヨをめぐる霊たちとの再会を描く。
前半は、同級生のキヨをめぐる霊たちとの再会を描く。
裕福な家庭で育った主人公のゆうちゃんは、貧しいキヨに対して疎ましさと後ろめたさを感じ、どこか溝を作ってしまう。
戦後復興期、大人も子どもも必死に生きている中、誰も救うことができなかった子の哀切が胸に迫る。
そして、学生運動が盛んな時期、自堕落な青春の中で出会った恋人の霊を呼び出そうとする後半。
そして、学生運動が盛んな時期、自堕落な青春の中で出会った恋人の霊を呼び出そうとする後半。
若さゆえの傲慢さによって愛することも愛されることも自ら手放した主人公。
時を経てもどこか独りよがりな主人公が過去と向き合った時、残ったのは救済ではなく鉛のように重い悔恨の念。
どこか虚しさの残るラストは後味が悪くほろ苦かったです。
(2023年5月読了)
(2023年5月読了)
PR
★★★
高校生の小鳩君と小佐内さんは慎ましい小市民を目指し、日々の安寧のためお互いの存在を盾に使うという互恵関係を結ぶ仲。
そんな二人の謎解きを綴った日常ミステリ短編集。
11年ぶりの小市民シリーズ。
11年ぶりの小市民シリーズ。
前のお話はすっかり忘れてしまいましたが、互恵関係という事は覚えていたので何となく読み進められました。
どの短編も読みごたえがありましたが、一番面白かったのは「伯林あげぱんの謎」。
どの短編も読みごたえがありましたが、一番面白かったのは「伯林あげぱんの謎」。
小鳩が新聞部の部室を訪れたところ、あげぱんをめぐって思案している新聞部員四人がいた。
あげぱんのロシアンルーレットを行ったが、辛子入りを誰も食べていないという。嘘をついている部員は誰なのか――。
小鳩は部員との会話から手がかりをつかみながら推理を進め真実に至るというシンプルなお話ですが、シンプルゆえにごまかせない、公正なタイミングで提示される手がかりや見事な謎解きの深い味わいを堪能しました。
そして最後の短編、「花府シュークリームの謎」。
そして最後の短編、「花府シュークリームの謎」。
慕ってくれる女子中学生の窮地を救うため、大活躍する小佐内メインのお話。
隠された悪意を明らかにすることの代償。真実があらわになったとて救われないむなしさを耐えられるのか――小佐内がつきつける覚悟の重さがどっしりと響く、ほろ苦さの残るお話でした。
(2021年2月読了)
(2021年2月読了)
★★★
異端の女性民俗学者・蓮丈那智が、助手でワトソン役の三國と共に事件を解決するシリーズ第三弾。
四篇の短編集。
このシリーズの魅力は、実際の事件と民俗学上の謎がリンクし同時に謎が解かれていくところにあり、毎話読後にカタルシスを感じることができます。
このシリーズの魅力は、実際の事件と民俗学上の謎がリンクし同時に謎が解かれていくところにあり、毎話読後にカタルシスを感じることができます。
新しい助手の佐江や教務課のキツネ目の男がレギュラー化し、冬弧堂の陶子やバー香菜里屋も出てきて北森作品のオールスターキャスト総出演となっており、読み応えがありました。
「憑代忌」のラストの種明かしは鮮やかで驚かされるし、「棄神祭」の謎の着地点もドキッとさせられて楽しい。
「憑代忌」のラストの種明かしは鮮やかで驚かされるし、「棄神祭」の謎の着地点もドキッとさせられて楽しい。
表題作の「写楽・考」はスリリングな読み口にハラハラしましたが最後はちょっとこじつけ感がありました。
考えがブレない、他人に影響されない蓮丈那智が完璧すぎて馴染めない分、頼りなくて人間くさい三國の言動にはほっこりします。
(2021年1月読了)
考えがブレない、他人に影響されない蓮丈那智が完璧すぎて馴染めない分、頼りなくて人間くさい三國の言動にはほっこりします。
(2021年1月読了)
★★★
恋愛小説家として成功した陽子は、幼い頃から、自分が辿るはずだったかわいそうな運命を生きるヨーコの夢を見ていた。
一方、夫と一人息子と共に暮らす陽子は、決して贅沢のできない毎日に嫌気がさしていた。
家も、職業も、生活も、全てが異なる二人の人生は絶対に交わることはなかったが――。
章ごとに小説家で独身のA面の陽子と、パート主婦のB面のヨーコのエピソードが交互に描かれていきます。
B面のヨーコの世界はA面の陽子の見ている夢という設定ですが、両方の世界に同一人物が登場し関係性も同じなので読んでいるうちに双方の比重が増してきてどちらが現実かわからなくなってきます。
しかも殺人事件まで起こりA面とB面の世界の境目に綻びが出始め…読み手は混乱の渦に落とされた気分に。
女性同士の妬み嫉みやマウンティングも読みごたえがあり、もしあの時違う道を選んでいたとしたら…と自分に当てはめて考えることもでき、いろんな角度で楽しめる作品でした。
(2020年12月読了)
★★★
激レア犬を飼いたい、盗聴器が仕掛けられていないか調査してほしい、愛人と妻が鉢合わせしないためにマンション購入を諦めるよう妻を説得してほしい等々…。
お客のご用命とあらば無理難題でも何でも承る、万両百貨店外商部のお仕事イヤミス短編集。
真梨さんの最近のイヤミスは、無理矢理人間関係を繋げてラストに持っていくけど謎解きがショボくて尻すぼみ感のある作品が多かったように思います。
でもこのお話は、連作短編で共通の登場人物たちも登場しますがそんなにこんがらがることもなく、軽快なお仕事イヤミスという感じでサクッと読めました。
フィクションとしての大げさ感はあるけど外商部の仕事内容や百貨店の裏側が書かれていて興味深かったし、ブラックだけどもくすっと笑っちゃうような人間模様も読んでて楽しかったです。
グロテスクさとユーモアのバランスが取れてて読みやすく、何も考えずに楽しめます。
(2020年12月読了)
カレンダー
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
最新CM
[12/07 本が好き!運営担当]
[12/24 本が好き!運営担当]
[05/06 ハットリ]
[04/21 豆餅]
[02/27 survey cash]
最新記事
(06/22)
(01/29)
(01/21)
(01/07)
(06/19)
最新TB
プロフィール
HN:
sis
性別:
非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。
大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。
コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
ブログ内検索
最古記事
(05/15)
(05/15)
(05/16)
(05/16)
(05/17)
カウンター
アクセス解析