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豚がつづる読書ブログ
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★★★

過去の作品の脇役達が登場して活躍する短編集。

伊坂作品は全ての作品が少しずつリンクするのが特徴ですが、忘れっぽい私にはその面白さを堪能できなくていつも悔しい。

どの話も伊坂さんらしく、軽妙洒脱な会話と練られた展開が楽しい。一気に読んでしまいます。

最後にそこはかとない希望が提示され、明るい気持ちで本を閉じることができました。

(2007年6月読了)
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★★★

死神業務を真面目に執行する死神の話。

死神の業務執行の精度は高いが、人間の常識とはかけ離れた言動がズレていておかしい。

無感情な死神を主人公に据えているからこそ、こんなにも「死」というテーマに近づけるのかも。
「死」を題材にすると重くなっちゃうけど、これはライトで読みやすかった。

「恋愛で死神」で、恋っていいな。。と思った。

ラストの余韻が素敵。

(2007年8月読了)

 ★★★

小惑星の衝突が予測されてから五年、人類滅亡を三年後に控えた世界。
絶望と混乱の後の小康状態の人々を描く短編集。

この設定は新井素子の「ひとめあなたに・・・」を思い出した。
新井素子は女性の狂気を描いた作品だったけど、こちらは終末の約束された世界を淡々と描いていて、伊坂さんらしい。

一つ一つの短編はそんなに心に響かなかったが、連作の重層効果で読後感が良かった。

主人公たちの諦観の奥に横たわる、かすかな愛情に胸がふるえた。

印象に残ったのが、病気の子どもを持つ親のエピソード。
自分達が死んだら子どもはどうなるかと不安だった親が、人類滅亡で皆一緒に死ねるとわかり安堵する。

自分の子どもと一緒に死ねたらいいな、と不謹慎だが同感してしまった。

(2007年3月読了)

★★★★

「砂漠」である社会に飲み込まれる前の、執行猶予期間である大学生活。

麻雀、西嶋の演説、不穏な犯罪など、仲間とのエピソードが積み重ねられ、その上での、卒業式での学長の話にグッとくる。

特に、西嶋の三島自殺に対する考察、麻雀で「平和」を築き続ける姿が印象深い。

「人間とは、自分に関係のない不幸な出来事に、くよくよすることだ」という文章。
梨木香歩の『村田エフェンディ滞土録』の、
「私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁なものは一つもない・・・」
という文章を思い出させてくれてますますグッときた。

(2007年3月読了)

 

★★★★

小気味よいほど陽気な泥棒たちの続編。

テンポの良さと予定調和的なドタバタ、何も考えずに楽しめます。

前作もライトだったので内容をすっかり忘れてしまい、急いで読み返しました。
やっぱり前作を読んでおいたほうがより楽しめると思います。

(2006年11月読了)
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プロフィール
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sis
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非公開
趣味:
読書
自己紹介:
読むのがすごく遅いけど、小さい頃から本を読むのが大好き。

大好きな作家は、ジョン・アーヴィング、筒井康隆、津原泰水、中上健次、桐野夏生、北村薫、金井美恵子、梨木果歩。

コンプリート中なのは宮部みゆき、恩田陸、松尾由美、三浦しをん、桐野夏生、北村薫。今のところ、多分著作は全部読んでいます。
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